維新派BLOG

そこは、どこですか

暑い、暑い、
と思っていたら、朝晩はとても涼しくなってしまい、
なんか体が、よくわからん状態です。

稽古場では、飛び散る汗が心なしか少し減って、
飲む水の量も少し減って、
経済的。

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今作『アマハラ』は、
2010年に上演された
『台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき』
で描かれた、
20世紀アジアの
南進論から始まる移民史、
その海の道を語ることが
構成上の大きなベースですが、
歴史や人間を語る、
ということだけでなく、

まずそれ以前に、
いろんな、モノや記憶が
流れ着く場所としての
「なみうちぎわ」を、
今回とても大切な、
はじまりのキーワードにしています。

それは、冬場からずっと
言われ続けてきたこと。
平城宮跡のあの場所へ
巨大廃船を置くことと共に、
とても重要な意味合いがあるということ。

で、
何度か、
なみうちぎわ
に行ってみました。

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日本海側の離島

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夜明けの伊勢志摩

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愛知の伊良湖岬。

ここは、島崎藤村の詩
『椰子の実』のモチーフになった場所。
浜辺に流れ寄った椰子の実を見た
柳田國男が、

「日本人の祖先は南洋諸島か」
と思った、その話を聞いた藤村が、

『名も知らぬ 遠き島より
 流れ寄る 椰子の実ひとつ…』

と詩に綴った、という。

話に聞いてから、
いつか、と行ってみたかった場所。

ぼんやり水平線の先を眺めてみる。

横断して行く船を見ると、
黒潮に乗って関東に向かっているのかな、
とか、

鳥羽に向かう船に乗って
沈む夕日の先を見ていると、
あの先にある、
お伊勢さん、
大和の国の平城京、
大阪、
そして瀬戸内からその先へ、
太陽が沿い進んで行くのかー、
とか。

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そこに、立つこと。
場所を知る、ということ。
想像してみること。

 

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干からびそうな暑さのとき、
何人か、現場の測量に行きました。

広大な古代の遺跡、
ここにぽつねんと立ってみること。

来る度、
なにか想像させてくれます。

 

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稽古、

稽古、

稽古、

の写真がないな…

ええ、稽古、時間ないながらも、
時間かけて進めております。

うぇげぇ

9月です

アトリエ作業、

現場入り…

時間ない~

でも、そんな慌ただしさが
いつのまにか覆い被さってくると、
あぁ維新派の季節だな、

状況も状態も心持ちも、
去年までとは
まるでまるで違うけれど、
ムチ打たれる体が、
ようやく季節を実感できるかもしれない。

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気候が落ち着いた秋頃には、
アサギマダラが日本列島を
大きく南下してゆきます。

ほんと、人騒がせなあの人にも、
フラリと寄って頂きたいものです。

(井上和也)