維新派BLOG

カオシュン

2017年11月5日、台湾での公演が終わりました。

キールン、タイペイ、タイナン、カオシュン……
作品中、出てくる台湾の地名があります。
台湾に行く前と帰った後では、自分の中での響き方がまるで違っています。

 

だいぶ時間が経過しましたが、
今年のこと、台湾のこと、書かせてもらいました。

公演終了後ではありますが、
ほかの役者のブログも、
年末まで更新をちょこちょこ続けていけたらいいなと思っております。

 

前述のキールン、タイペイ、タイナン、カオシュン……
現地での稽古中、口にするたび、耳にするたび、
ああ、今、台湾にいるんだな、
松本さーん、私たち、今、カオシュンにいますよー
いいところですよ、一緒に来たかったですー!
と、天に向かって言いたい気持ちでいっぱいになりました。

初演の稽古時、松本さんが、「カオシュン」という響きがいい、
と言っていたことを思い出します。

 

去年の今頃は、奈良での公演が終わった後で、
台湾公演について、皆でたくさん考え、話し合いをしていました。

今、台湾公演が終わり、
ああ、『アマハラ』という作品は、犬島を経て、
奈良の平城宮跡から台湾の高雄まで行く作品だったのだなと、
これはもう必然だったのだなと思います。

 

今回の公演を実現するに当たり、たくさんの方にご尽力いただいたと聞いて、
実際、現地に行って、頭の下がる思いでいっぱいになりました。
参加してくださった現地のゲストさんたち(みんなの一生懸命で優しい笑顔が浮かびます)、
たくさんの方たちの顔が浮かびます。

きっと私が想像する以上に、本当にたくさんの方たちの思いや力が、
この公演に対してあったのだと思います。

  
 (会場入り口)

  
 (公園入り口)

 

この夏も大阪で稽古と作業の日々でした。
去年のあの夏の続きのような、松本さんがいらっしゃらない2度目の夏で、
これから台湾に行くことが信じられないなあと、いつも思っていました。

  
  
 (台湾に着いた初日の夕方、客席にて)
 

   
  (同じく初日、打ち合わせ中のスタッフさんたち)

 

そんな中、何度か体育館での稽古があり、
行く途中、ポンポン船に乗れるのがちょっとした楽しみでした。
たった1分ほどの短い時間の渡し船です。

自転車ごと乗り込み、
ぐらりと船が揺れ、動き出すとき、
船で日本を発った人たちの気持ちに少しだけ近寄れそうで、
そして、犬島にわたる船、瀬戸内海、『透視図』、大阪のまち……と、
いろいろ思いがわきそうなうち、
もう対岸の渡船場に到着。

断片的な思いは、急いで自転車をこいでいるうちに消え、
稽古して、終わって、片付けて、また次のことを考え、
毎日毎日、いろいろぎゅうぎゅう考えて、バタバタしていたこと、
今は、あの日々がなくなった、信じられないと思います。

まだ落ちつかない気持ちで過ごしています。
また来年も続いていたら笑ってしまいますが!

 
 (大阪 木津川)
 

今思うのは、2年かけて最後の公演に向き合えて、稽古できてよかった。
去年はこれで最後とは実感できず、いつの間にか楽日を迎えて、呆然としていました。
今年、やれてよかったとはっきり思います。

  
 (ばらし中 この日だけ雨)

  
 (コンテナ積込終了 赤い花の木の下にて)

 

いろんな思いが去来して、とりとめなくなってきました。

 

最後に一言だけ言えるとしたら、
やはりお礼の言葉しかないです。

松本さん、ありがとうございました。
維新派でお世話になった皆さん、ありがとうございました。

(吉本博子)